野平 美紗子(11回)
「私はデジカメを手に近所を散歩しながら俳句を作っています。」

※以前の作品はこちらから
 

 

 
   

湧水の面(おもて)を辷る紅葉かな

殿ヶ谷戸の紅葉

殿ヶ谷戸は紅葉がきれいな公園です。
湧水から湧き出る水の面を紅葉が辷(すべ)って池へ流れていきました。また、池の周りの色付いた木々が水面に映り、幽玄の趣を醸し出しているような空間でした。

09/12/2

   

外苑の銀杏とんがり帽子なり

神宮外苑の銀杏(いちょう)並木

神宮外苑の銀杏並木です。
ここの銀杏の樹は、なぜか全て尖がって整然と立っていました。
まるで黄色いとんがり帽子の行列のように。

09/12/1

   

山茶花や赤を纏(まと)ひて身じろがず

山茶花(さざんか)

晩秋から冬にかけての長い間咲き続け、目を楽しませてくれる山茶花です。
今真っ盛りです。赤い花を一面に付けて身じろぎもせず立っています。

09/11/30

   

錦木の拾ひ切れない赤さかな

錦木(にしきぎ)

わが家の錦木が真っ赤に紅葉しました。日を追ってどんどん葉を落としていきます。あまりの赤さについ拾い始めたのですが、拾い切れないほどでした。

09/11/28

   

黄葉してまるごと明るき大欅

大欅(おおけやき)

近くの神社の大欅です。
夏には若葉風を起こしたあの欅です。
今は真っ黄色に色付いて、木の下に立つとほんとに明るいのです。
俳句では葉が黄変することを「黄葉」と書いて「もみじ」と読みます。            

09/11/27

   

冬晴れに皇帝ダリア君臨す

皇帝ダリア

お隣りの庭に皇帝ダリアが咲きました。その丈5、6メートルはあって、二階の窓まで届いています。
「皇帝ダリア」というだけあって、下向きに咲く花が高いところから私を見下ろしていました。        

09/11/18