野平 美紗子(11回)
「私はデジカメを手に近所を散歩しながら俳句を作っています。」

※以前の作品はこちらから
 
 
   

ミニ薔薇や幽(かそ)けき冬の光受け

ミニ薔薇

夏頃から咲き続いていたミニ薔薇が年の瀬になって蕾が一つほころびはじめました。
一年中で一番光が少ないこの季節にも光を求めるように咲いている様子に感慨を深くしました。     

11/12/27

   

室の花水やることも楽しみに

ペチュニア

温室に育つ花を「室の花」と言うようですが、部屋に取り込んだ花も「室の花」といっていいかと思います。
落ちた種から芽を出し季節外れに育ったこの花を、霜枯れから防ごうと霜の降りる少し前、部屋に取り込みました。
太陽が一杯の部屋に置いたら元気よく育って水遣りが楽しみな昨今です。

11/12/28

   

武者凧の父の一声にて揚がる

武者凧

凧揚げは正月の風物詩。
自作の武者凧を揚げるのは初めてとみえる小学生。とまどっていると、父親が凧を持って、風の強さと向きを読んでいました。
次の瞬間、「そら走れ!」という親の声とともに子が走り出すと、見事、少しずつ空に揚がっていきました。荒川の土手での親子の様子です。

12/1/1

   

花八手その色誰も欺かず

花八手

いつとはなく花が咲いて、そのうちに実となる八手。
この花は地味で純朴そのものの風情です。
色も素直でかざりけがないのもいいですね。

12/1/8


   

雑草も七種(ななくさ)となり粥の中

ぺんぺん草

ぺんぺん草の別名はなずな(薺)です。
春の七草の一つで七草粥に入れて食べます。
捨て畑のような所に生えていた雑草です。

12/1/8