野平 美紗子(11回)
「私はデジカメを手に近所を散歩しながら俳句を作っています。」

※以前の作品はこちらから
 
 
   

お囃子も舞ひ手も地の人春神楽

里神楽

地元の小さな神社の春祭の様子です。
方丈(四畳半)くらいの広さの所で神主さんが祝詞をあげ、お神楽が舞われました。お囃子は戸外に設えた場所で奏されましたが、お囃子の太鼓も笛も、おかめの舞も全部地元の方々で、いかにも里神楽というのに相応しい神事でした。

12/3/1

   

囀りの中に宿木見つけけり

宿木(やどりぎ)

荒川河川敷を開発して作られた秋ヶ瀬公園という広い公園へ行きました。
その中の「探鳥の森」という所でバードウォッチングをしていたら、こんな木に出遭いました。
すっかり葉を落とした落葉樹ですが、その枝先ひとつひとつに、季節外れの緑の葉がこんもり繁っていました。
これが宿木で、鳥が運んだ種子から育ち、冬でも緑が青々と繁るということです。

12/3/1

   

春雪を撥ね退け顔出す小さき花

クロッカス

今年も二月の終わりに雪が降り、道路の雪かきをするほど積りました。
春の雪の間に顔を出している元気なクロッカスです。

12/3/1

   

白梅や纏う花びら発光す

白梅

ようやく咲いた一輪の白梅を、朝方撮りました。
良い香りとともに白い花びらが光って写りました。

 

12/3/7


   

病む部屋の窓辺明るし桜草

雲南桜草

中国の雲南省から来たというこの桜草。
淡いピンクが上品です。
ちょっと風邪で寝込んだ折、この花の色を見て慰められました。 

12/3/9

   

遅き春花にも愁いあるらしく

クリスマスローズ

今年は本当に春が遅かったですね。
ようやく咲いたこの白い花。
うつむき加減に咲いているのも、何となく愁い顔に見えます。
一年前の震災のことを思い出しているのかもしれません。    

12/3/11