野平 美紗子(11回)
「私はデジカメを手に近所を散歩しながら俳句を作っています。」

※以前の作品はこちらから
 
 
   
鹿の子百合主なき庭にひっそりと
鹿の子百合主なき庭にひっそりと

鹿の子百合(かのこゆり)

ご近所さまに老齢のため施設に入られた方があります。その方の庭先で咲いていた百合です。
手入れもままならぬ庭先に、こちらを向いて咲いている姿は、哀れでもあり、ちょっと撮ってあげたくなりました。

 

12/8/11


   
青空を謳歌するごと黄蜀葵
青空を謳歌するごと黄蜀葵

黄蜀葵(おうしょっき)

黄蜀葵はトロロアオイの漢名です。
今年の夏は強烈な暑さでした。その一因は、毎日快晴で青空が広がっていたことにあります。
その暑さにもめげず、それどころかその青空を讃えるごとく咲き登るこの花!その淡い黄色と空の青が爽やかな雰囲気を醸し出しています。この花は酢の物にすると美味しい一品となります。

12/8/13

   
登下校の子らを見守る凌霄花
登下校の子らを見守る凌霄花

凌霄花(のうぜんか)

正確には「のうぜんかつら」と言います。
学校の前のお宅に咲いていました。
塀からあふれ出てぶら下がっている二色の凌霄花に見守られ、生徒達は楽しそうに通っていました。

12/8/13

   
百年を生きたる母や百日紅
百年を生きたる母や百日紅

百日紅(さるすべり)

先日、主人の母がその百年の人生を終わりました。最後までしっかりした方でした。
庭に咲く薄いピンクの百日紅が、生命力の強さと母の人柄を表わしているような気がします。

12/8/26

   
葛の花その立ち姿獣の尾
葛の花その立ち姿獣の尾

葛の花

今年は土手が一面葛の葉で覆われてしまいました。葉のところどころから花が立ち上がってきています。赤紫色の大きな房状ですが、その立ち姿はまるで、獣が尾を上げているような感じです。
花の姿からも、雑草のように繁茂する葛のたくましさを感じました。

12/9/3

   
エル・グレコの描く空なり秋夕焼
エル・グレコの描く空なり秋夕焼

夕焼け空

夕方、カメラを持っての散歩中のことです。
ご近所の芸術家の先生が犬を散歩させておられました。
「あの夕焼けはスペインの画家エル・グレコの空ですね」と教えて下さいました。インターネットで探したら、「トレド風景」という有名な絵がありました。空が似てます。
絵画のことに知識のない私ですが、一つ勉強させていただきました。
夏の雲と秋の雲がせめぎ合っているため、このような夕焼け空になったものと思います。

12/9/4