野平 美紗子(11回)
「私はデジカメを手に近所を散歩しながら俳句を作っています。」

※以前の作品はこちらから
 
 
   
コルチカム秋の陽射しを照り返し
コルチカム秋の陽射しを照り返し

コルチカム

図書館からの帰り道の花畑で見つけました。
穏やかな秋の陽を受けて咲いていました。
群生しているその辺りが本当に明るく感じられました。

 

12/10/20


   
かそけきや風に揺られて秋の草
かそけきや風に揺られて秋の草

秋の野芥子(あきののげし)

夕方の散歩で写出会った花です。
ハルノノゲシと似ていますが、秋に咲くことからアキノノゲシというようです。
秋らしい雰囲気を持つところが気に入りました。

12/10/20

   
赤まんま道々摘んで医者帰り
赤まんま道々摘んで医者帰り

赤まんま

大好きな畦道があり、この道を通るとちょっと詩心が湧いてきます。
畦道の赤まんまを摘むと、ままごと遊びをした幼い頃に戻ります。
今のように足が痛いことも無く、自由に飛び跳ねていた遠い昔を思い出しました。

12/11/1

   
バジルの香夫(つま)厨房に持ち帰る
バジルの香夫(つま)厨房に持ち帰る

バジル

野菜作りを趣味とする夫が、畑のバジルを摘んできました。これを使った料理は私の仕事。
いい香りを楽しみつつ、ランチはスパゲティーといたしました。

12/11/1

   
摘む手からぽとり抜け落つ零余子かな
摘む手からぽとり抜け落つ零余子かな

零余子(むかご)

この季節、自然薯の葉の付け根にこんな球が沢山出来ます。
これが零余子(むかご)で、これらを摘み取って零余子飯を作ります。独特の風味で野趣があります。
零余子は摘み取ろうと茎に触れるだけでぽろぽろ落ちるのです。

12/11/4

   
雨上がり庭の通草が笑い出す
雨上がり庭の通草が笑い出す

通草(あけび)

一昼夜降った雨が上って、庭に出てみるとわが家の通草が大きな口を開けてました。
晴天になったことを喜んで、プロペラの形に実った通草がまるで笑っているようです。

12/11/7