井口：そうでしたか。
次に、アメリカでの仕事も多いと思いますが、英語についてお聞きしてもいいですか。
重子さんは、高校時代から英語の発音がとってもきれいだったけど、休みの日などに床をみがきながら床と英語で会話をして、英会話を上達させたと聞いたことがあるんですけど。
重子：英語の勉強は、皆さんと同じように10代の始めからです。 私は、語学が大好きなんです。
言葉を学ぶということは、その国の違う文化や考え方を学ぶことです。言葉を学ぶことで、新しい世界を知ることができるんです。耳から物事を学ぶことが好きなので、語学も耳から覚えます。それがアメリカで役立ちました。
今は、家にいると、家の観葉植物に名前をつけ、たとえば小さなヤシ、テーブルヤシかな、それはヤシゲって名なんですけど、その子たちと毎朝、英語で話し合っているんです。うちの植物たちは、みんなバイリンガル（笑い）。最近、私がポルトガル語を勉強し始めたからトリリンガルかな。
言葉を学ぶということは、それを使って相手に対して何を語るかが大切だと思っています。だから、思ったことがポンッと出るように、普段から言葉通 りをなめらかにしておくんです。植木たちは結構応えてくれるからびっくりしますよ。ぜひやってみてください。オススメの英会話上達法ですよ。
井口：重子さんはスローフーズにこだわっているとお聞きしましたが、食事についてうかがってもいいですか。
重子：なるべく有機野菜や添加物なしの調味料などを使うようにしています。環境にやさしい洗剤なんかも使いますよ。有機栽培や無農薬栽培の野菜を買って、なるべく手をかけて調理します。
料理は得意ではないけど、作ることは大好きなんです。とくに調味料が大好き。いろいろ揃えてあって、その時の気分であれこれブレンドして使うんですけど、失敗も多いですよ（笑い）。食べること自体が大好きなんですね。
井口：じゃ、カップラーメンなんかは食べないんですか。
重子：非常食としてノンカップラーメンというものがあるんです。
カップラーメンの中身だけの商品で、自分のカップやお椀に入れて熱湯をかけ、ふたをして３分間まてば食べられるものなんです。カップラーメンのカップはすぐに捨てるからもったいないですよね。だからノンカップ麺なんです。それは仕事から帰って何もなくてお腹がすいて悲しい時に役立ちますよ。月に一回ぐらい食べるかなぁ…。
井口：ちょっと突飛な質問なんですけど、もし宇宙人と仲良くなれたらどうしますか。
重子：私自身が、よく、宇宙人みたいだって言われますけど（笑い） そうですねぇ…。 とりあえず名前を聞いてみたい。その人たちが名前をもっているか知りたいんです。どんな方法で、それを表しているか知りたい。宇宙人の人はどんな方法で意志を疎通 させ、どんな発達をし、どんなコミュニケーション手段をしっているのかを知りたいんです。そのために、とりあえず、名前を知りたいですね。
井口：もし空を飛べたら何を見たいですか。
重子：実際に飛行機に乗ったらいろいろなものが見えますよねぇ…。 とりあえず、自分の家の屋根を見たい…かな。
設計図の上から見た図のような形なのか、確かめてみたいですね。いろいろなモノを真上から見てみたいですね。世界が変わるかも。
うーん、でも、よくわからないなぁ。何を見たいんだろう。考えてみますね。
井口：自分を色にたとえると何色ですか。
重子：私がこうありたいと思う色は、ちょっと黄色がかったピンク、サーモンピンクにゴールドがかかったような色。温かみがあって輝きがある色です。 現在はブルーかなぁ。 色って不思議ですよね。 朝、どんな色を着たいのかなぁと自分に聞くんです。気分が浮ついて落ちつきたい時はグリーン。草や木のイメージで、大地に根をはやすイメージで着たくなるんです。寂しい時はピンク。明るくなりたい時は明るい黄色。落ちつくのは濃い紺。安定感がほしい時は濃い紫。それぞれの色を自然に選ぶんですよね。
井口：今後のことについてうかがいます。どう年をとりたいですか。
重子：昔は心配性で、老後はどう暮らそうかと思ったけど、この頃は少し無防備になってきました。
40年も生きているってすごいですよね。生きてるだけでまるもうけ、とりあえず生きていればいいか、というのが一つ。
生きていると、自分の中で納得してやれない事が増えてストレスがたまりますよね。大人になればなるほど、やらなければいけないと考えられること、たとえば仕事に行かなくてはいけない、子どものめんどうをみないといけないなど。でも、本当にやらなくてはいけない事なのか、やりたい事なのか…。 やらなくてはいけない事とやりたい事をよく考えて、生きている目的をしっかりよくつきつめて、クリエイティブに自分にうそをつかないで、自分が考えることをやりたいですね。
10年歌ってきて、世界のいろいろな町で、心あたたまる人達に恵まれ、本当に生きていてよかったと思うことがたくさんありました。それを越えて、自分と生き物と共生していくことを考えてできる仕事があればいいなぁと、今思っています。
癒しーローハスーのような観点から、心や空気をきれいにする音楽、妊婦さんのための音楽、音楽療法のように障害者の手助けになる音楽、環境に対する問題解決をするユニット、なんかをやりたいですね。この年になってやりたいことが増えてきてしまいました（笑い）。